腰痛の原因は?腰痛になったときの対策も!

腰痛の原因、どうして起こるのか?

腰痛

みなさん1度はだれでも経験したことのある腰痛。少し古いですが、平成28年の厚生労働省の調査で、病気やけがによる自覚症状の男性1位、女性の2位が腰痛で、誰もが、腰痛を感じている、身近な症状です。では、腰痛の原因を知っていますか?腰痛はあるけど、原因は知らないという方も多いと思います。腰痛は病気の名前ではありません。体にあらわれる症状の名前です。腰に問題があるケースだけではありません。職業、生活習慣、ストレスなどの要因が密接に関係しているため、自分の普段の生活を振り返ることが腰痛の原因を知るために必要です。

腰痛の種類には大きく2つあります。女性の場合は3つになります。1つは腰痛の原因がはっきりわかっている、病気などからくる特異的腰痛ともう1つは、はっきりとした原因がわかっていない日頃の生活習慣などから来る非特異的腰痛です。加えて女性は生理や出産などから来る女性特有の腰痛があります。

原因がわかっている腰痛

腰痛が起こる原因は多数あり、さらには複数の要因が絡んでいる場合もあります。多くの場合は原因が不明ですが、全体の15%ははっきりとした病名がわかっている特異的腰痛です。原因となる代表的な病気は、椎間板ヘルニア、高齢者に多い腰部脊柱管狭窄症や骨粗しょう症があります。これらの病気はすべて背骨の神経である脊髄神経根が圧迫されて、痛みが起こります。圧迫がひどくなると、脚の筋力の低下やしびれが起こります。ではそれぞれの病気について見ていきます。

腰椎間板ヘルニア

クッションの役割を果たす「椎間板」が背骨と背骨の間にあります。椎間板は外側が硬く、膜があり、中は柔らかいゼリー状になっています。加齢などが原因で外側が変形・断裂し、中のゼリーが飛び出してしまい、脊髄神経根を圧迫することで痛みが発生します。腰やお尻から下半身にしびれが広がり、力が入らない座骨神経痛にもなります。痛みが強くなるのは長い距離を歩いたり、重いものを持ったりした時です。椎間板ヘルニアは喫煙や悪い姿勢での動きや作業が原因で、よりなりやすくなります。

腰部脊柱管狭窄症

加齢などが原因で、椎骨や椎間板が変形したり、異常な骨の突起が形成されたりして、神経が通っている脊柱管が狭くなり、脊髄神経根を圧迫する病気です。少し歩くと痛みが出て、前かがみになって休むと、痛みがなくなり、また歩ける症状が特徴的です。お尻や足にしびれや痛みを感じることも多々あります。

骨粗しょう症

主に加齢によって、骨密度が減り、骨が折れやすくなるという病気です。特に椎骨は骨粗しょう症の影響を受けやすく、圧迫骨折になると、脊髄神経根が圧迫されて、慢性的な痛みが背中に生じます。

腰痛の原因はこの病気の他にも、神経、内臓、血管、心因性の病気の場合があります。特に内臓の病気や脊髄の腫瘍、外傷、炎症、感染などが原因になっているときは、早めに見つける必要があります。腰痛だからとほっておくのは危険です。何か異変を感じたら、すぐに病院で医者に診てもらってください。

原因がわかっていない腰痛

実は腰痛の85%は原因がはっきりわかっていません。重い病気ではなく、エックス線やMRIの結果などを見ても原因がわからないが、腰痛があることを非特異的腰痛と言います。腰痛症と言われるものはすべてこれにあたります。腰痛症は長時間、中腰や猫背でいると、腰や背中の筋肉が緊張し続けたり、運動不足で腰の筋力が弱くなったりしたときに起こります。また寒さで筋肉が硬直する冬場も神経が刺激されるので、腰痛症が起こりやすいです。腰痛症は普通、病院に行かなくても、セルフケアで良くなりますが、休息が十分でなく、ストレスなどの心理的要因があると長引くこともあります。

みなさんがよく耳にするギックリ腰も急性の腰痛であるため、非特異的腰痛に入ります。原因が解明されないのは、急に無理な動きをしたときに腰の組織をけがし、ねんざや椎間板腱、靭帯などの損傷が多いと考えられていますが、厳密にどの部分が痛んでいるのかを断定するのは難しいためです。

非特異的腰痛は病気ではなく、仕事や生活習慣、ストレスから腰痛が発生しています。特に職場環境によって、腰痛になる人はとても多く、労働災害の6割以上を占めています。重労働で体に負荷がかかる作業、例えば重たいものを持ち上げる作業や体幹を曲げたりひねったりする作業には気を付けなければなりません。特に介護や看護の職場でこういう作業が多いとされています。また、同じ姿勢を取り続けるのも腰痛になりやすいです。例えば、デスクワークをしている人や長距離輸送のドライバーです。股関節やその周辺に筋肉の柔軟性が失われるのが1つの原因だと言われています。

また、腰痛は職場でのメンタルヘルスとの関連も指摘されています。仕事に対する不満や人間関係なども腰痛の発症や長期化に関係がるため、ストレスを溜めない環境づくりも大切です。また腰痛は生活習慣の中でも特に運動不足と喫煙が関連していることもわかっています。

女性ならではの腰痛

女性は妊娠・出産・生理などが原因で起こる腰痛もあります。生理痛がひどいと腹痛だけでなく、腰痛が発生することもあります。また、妊娠中は大きくなったお腹を支えるので、体の重心が変わり、上体を反らした姿勢になることが多いため、腰痛が起こりやすくなります。子宮が大きくなり、骨盤の周りの筋肉が引っ張られて、腰痛を感じることもあります。産後も授乳や夜泣きの対応などの育児、家事に追われると、身体的・精神的な負担を感じ、そこから、腰痛が慢性化することもあります。

腰痛の種類

腰痛

腰痛の種類には大きく2つあります。女性の場合は3つになります。1つは腰痛の原因がはっきりわかっている、病気などからくる特異的腰痛ともう1つは、はっきりとした原因がわかっていない日頃の生活習慣などから来る非特異的腰痛です。加えて女性は生理や出産などから来る女性特有の腰痛があります。

腰痛になったらどうする?

腰痛

腰痛は、病気からの可能性もあるので、まずは重い病気が隠れていないか、チェックする必要があります。激しい痛みが長時間、続いたり、しびれを感じたりしたら、病院に行き、医者に診てもらう必要があると思います。セルフケアできる非特異的腰痛であれば、市販の薬を使ったり、整骨院や接骨院に行ったり、マッサージなどを受けることで、症状を改善できる可能性があります。痛みが消えたからといって、油断せず、再発・慢性化させないようにする必要があります。

ではどんな場合は病院に行き、どんな場合は行かなくてもいいのでしょうか。

病院に行ったほうがいい場合

● 我慢できないほどの痛みの場合
● 安静にしていても痛みが治まらない場合
● 脚などの下半身がしびれて、力が入らなくなる場合
● 腰痛に加え発熱がある場合
● 腰以外に胸などに痛みを感じる場合
● 痛いところが腫れている場合
● 腰痛と同時に尿が出せない・出ない状態の場合
● 4~6週間セルフケアしても軽くならない場合

上のような場合でなく、重い症状がないのであればセルフケアでも問題ないと思います。腰痛になりやすい職場環境や生活習慣の方は、病気ではなく、非特異的腰痛の可能性が高いです。重いものを持ったり、中腰で作業したり、長時間すわったままでいるなど、仕事で腰に負担がかかる方は、なるべくそれらの行動を避けて、腰にコルセットやサポーターなどを使い、痛み止めなどの市販薬も上手に活用してみてください。腰痛には心理的な要因もありので、ゆっくりお風呂につかるなど、リラックスするのも効果的です。

まとめ

腰痛

腰痛の原因と対処法についてご紹介いたしました。腰痛は生きていれば必ず、悩みになると思います。上手く対処すれば、腰痛をましにすることはできるので、腰痛に悩まれている方は一度試してみてください。